東京主要区のオフィス賃貸物件の成約動向調査【港区・千代田区・中央区・新宿区・渋谷区】

2021年4月以降に募集開始した物件の成約動向調査(2022年4月現在)

2022年5月26日

ビルアドは、2021年4月~2022年3月末に募集を開始したオフィスをはじめとする事業用物件がどのような期間で成約に至り、現時点でどのくらいの物件が成約に至っているかについて調査を行いました。

ビルアドは、2021年4月~2022年3月末に募集を開始した物件の現時点での空き埋まり状況並び、その物件の賃貸条件についてまとめました。オフィスビルに関する事業主の皆様に活用いただけたらと考えています。

【調査概要と募集期間】
2021年4月1日~2022年3月末までに募集になった物件

【対象エリア】
東京5区=東京都港区・千代田区・中央区・新宿区・渋谷区のオフィスを中心とした物件

【対象データ】
ビルアドが管理する物件データベースに登録のある物件。小規模物件から大規模物件まで、幅広い物件情報を整備しています。

【データ配信方法】
プレスリリース上のデータは4月25日のデータをキャプチャしたものですが、下記リンクのデータはビルアドの物件データベースからデイリーで集計して動的に配信をすることを前提に作成しています。用途・エリア・坪数などから希望する条件で検索ができますので、必要な情報を取り出すことが可能です。
https://datastudio.google.com/u/0/reporting/2b1f4cea-0a2d-4def-a707-59efe579b5c7/page/JAhpC

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東京オフィス主要5区における募集物件が成約に至るまでの期間

ビルアドが募集を行っている物件データベースは東京のオフィスを中心に10万件を超えるデータベースから空き状況を様々な情報ソースから取得し、サイトに掲載しています。常時、公開している件数は17000件(空き室)をこえました。この2年で空き室件数は1.5倍以上に増加しました。

月間で募集開始する物件数は、コロナ後増加しており、5区のオフィス物件の募集物件についても、月間1000件前後の物件が募集を開始しています。

募集物件はどのような期間で一般的に成約に至っているかについてまとめた表が、上記の表ですが、募集を開始した当月翌月に成約に至る物件もあります。現時点の状況でいえば、翌月成約に至る物件は全体の6.64%で、およそ50%の物件が7-8ケ月で成約に至ります。昨年の4月に募集開始した物件が1196室ありますが、成約にむつびついているのはその中の736室(61.53%)であり、460室は(38.46%)についてはいまだに成約に至っていないという状況があります。

物件の平均募集賃料は参考値であって、それをもとに所有する物件の募集賃料を決めるということはむつかしいですが、全体的に言えば、値ごろ感のある物件が成約に至ってきたというのは事実あるといえます。また、このデータには反映していませんが、賃料の修正履歴が非常に多いというのもこの1年間のトピックスとして挙げられます。

今後の賃料の動向は需給バランスだけではなく、新築物件の建設コストの増加などにより、非常に見通しがむつかしい状況になっていますが、自社の物件の類似する物件の募集状況を定期的に確認することでも、空きが出た場合の募集条件の設定をしやすくなると思います。ビルアドへの移転問合せ数は大きく変化はなく、小規模物件から200坪前後のオフィス移転需要は市況的には比較的安定した状態にあり、おおむね横ばい傾向と言えます。募集賃料だけではなく、他賃貸条件についても調整範囲が広がっているのも事実です。貸し手が必要なデータについても、リクエストによりデータを作成し公開できるものもありますので、より詳細のデータが必要な場合お問い合わせいただければと思います。

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